沖縄県知事選で問われた「進次郎効果」 幻の知事候補・安里繁信氏に訊く

10/12(金) 7:00配信

菅官房長官、佐喜眞氏とともに「あさかぜ」の上に立つ小泉氏 ©常井健一

〈 政治家一族の「プリンス」中曽根康隆は沈黙する小泉進次郎をどう見たか 〉から続く

【写真】9月16日、沖縄新報と沖縄タイムズに掲載された「小泉進次郎沖縄へ!」の全面広告

 沖縄県知事選で自民党の“敗因”として取りざたされた街頭演説がある。

 それは、9月16日午後14時半頃から、那覇市の沖縄県庁前で始まった。選挙カーの上には、菅義偉官房長官と小泉進次郎氏の姿があった。

沖縄県知事選で問われた「進次郎効果」 幻の知事候補・安里繁信氏に訊く(文春オンライン)

安里繁信氏 ©常井健一

朝刊は発売と同時にコンビニから消えた

 告示後初めての日曜日だったその日は、同県出身の安室奈美恵さんが芸能界を引退するメモリアルデーでもあった。那覇の中心街には、厚底ブーツにマイクロミニをまとうアムラーたちが闊歩していた。

 演説する小泉氏の背後にそびえる地元新聞社の本社ビルには、マイクを持つ彼女の特大写真をあしらったビルボード。その1階には、長蛇の列ができていた。特製ポスター風の特別紙面に包まれた「引退の日」の朝刊を買い求めるため、臨時直売所に押し寄せた女性たちである。

 早朝の発売と同時に那覇市内のコンビニから消えたという、その特別号の第20面には、小泉氏の来援を知らせる全面カラーの広告が載った。スーパースターと競わんばかりに等身大の顔面の横に大きく赤字で、〈小泉進次郎 沖縄へ!〉とある。

 その広告には、実際の演説会で小泉氏と揃い踏みする菅氏の「ス」の字もなかった。ただでさえ、「官邸の言いなり」「政権とべったり」という悪評が候補者に直撃していることに嫌気が差していた地元の自民党関係者たちは、菅氏がもたらす官邸の威光よりも、小泉氏の登場による“解毒作用”に一縷の望みをかけていた。

「自民党県連があの広告を出すのに支払った額は、400~500万円と言ったところでしょう」

 そう話すのは、県内で広告代理店や物流業など複数の企業を営むシンバホールディングス会長の安里繁信氏(49)。沖縄を代表する二代目実業家として日本青年会議所会頭を務め、仲井眞県政時代には県の観光行政を牽引する沖縄観光コンベンションビューローの会長職に抜擢された。最近では、ローカル局などでタレント活動も行う。

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