別れ話は密室でしないほうがいい理由 

7/12(木) 17:00配信

「メンヘラ」という言葉が苦手な精神科医・星野概念さんと、血まみれ女子大生のエピソードから始まる『ファーストラヴ』の島本理生さんとの、「心の問題」対談の後編。

前編より続く
http://bunshun.jp/articles/-/8031

◆◆◆

島本理生さん ©末永裕樹/文藝春秋

ギャル男に「すた丼」口実にふり回されて

島本 精神科医である星野さんが、プライベートで人の相談に乗ったらうまくいかないと思っていらっしゃるのは意外です。

星野 僕の妹の話なんですが、10年くらい前にギャル男のことを好きになったんですよ。ギャル男はいつもそっけないんだけど、夜中の2時くらいになると「すた丼を食いに行かないか」って誘ってくると。妹としては、ギャル男が好きなのでその後彼の家に行くという展開を期待しているんだけど、いつもすた丼を食べるだけで帰らされるからすごく辛いって。

島本 都合よくすた丼に付き合わされるって珍しいケースですね……。

星野 そういう相談を週に2、3回、2時間くらい電話で聞かされるんですよ。僕は「すた丼に行くんじゃねえ」ってアドバイスをしていたんですけど。

島本 まっすぐなアドバイス(笑)。

星野 結局しばらく妹はすた丼を食べに行き続けまして、僕の言葉は全然役に立たなかったことが証明されました(笑)。

相談にのったら解決するまでつきあわないと

星野 プライベートの相談の難しさの1つは、1度相談に乗ったら、その問題が本人の中で解決するまで付き合う義務が生じることです。妹の愚痴を聞くことはできましたが、他の人に同じことができるかどうか……。僕がはじめは親身になって話を聞いてたとしても、途中で興味を失ってしまったら相手はメチャメチャ傷つくと思います。

島本 それは、たしかにそうですね。

星野 だからカウンセリングとか診察として時間の枠が決まっているのはとてもいいことなんです。30分なり1時間の時間内であれば、絶対に自分の話を聞いてもらえる環境を患者さん(クライアント)に提供できる。安心して自分の話をできることって日常ではあまりないから、カウンセリングや診察の場って大切だと思うんです。

島本 親しい人に相談すると「そんな人からすぐ離れたほうがいい」と言われたりする。頭ではわかっていても、気持ちがそのアドバイスについていかないと、自分が親しい人の言葉に従えなかったというもう1つの罪悪感を背負うことになって余計に苦しくなる。だからアドバイスは別に聞いても聞かなくてもいいけど、お金を介してちゃんと自分の話を聞いてくれる人がいるのはありがたいですね。

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