恋愛最大のリスク「変な感じのする男」に特徴的なこと

7/12(木) 17:00配信

 自分は自分を理解しているのか? 沸き上がる不安や怒りは本当に「それが」原因なのか。 父親殺しの女子大生と臨床心理士を描く『ファーストラヴ』の島本理生さんと精神科医の星野概念さんが、現代人の心の問題を語り合った。

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星野概念さん ©末永裕樹/文藝春秋

事件に対峙するリアルすぎる臨床心理士

島本 星野さんと初めてお会いしたのは、とあるトークイベントの打ち上げの席でした。それがご縁で、『ファーストラヴ』の中で臨床心理士の描写について監修もしていただきました。

星野 酒席もちょくちょくご一緒させていただいて。というか、島本さんと素面で話すのは初めてじゃないですか?

島本 いつもは2人ともすごく酔っ払ってますからね(笑)。

星野 『ファーストラヴ』を改めて読みましたけど、すごくリアルでした。カウンセリングする立場でも実は葛藤を抱えていたりするよな、とかうなずいてしまう感じで、臨床心理士の真壁由紀は実際にいる先生なんじゃないかって思うくらい実在感がありましたよ。

島本 そう言っていただけるとホッとします。

星野 臨床心理士の目を通して、父親を殺した女子大生の聖山環菜の過去が紐解かれていく、というストーリーです。このような物語を書こうと思ったのはなぜでしょうか。

親子の間でこんなことが起こるのか

島本 中学生のときに精神科医の斎藤学先生の本に出会ったのがきっかけです。家族問題や性虐待の問題を扱った本を読み、親子の間でこんなことが起こるのかと衝撃を受けました。心理学をモチーフにした作品をいつか書きたいと思っていましたが、今回やっと実現しました。

星野 実際に臨床心理士の方の取材もしましたか?

島本 はい、いろいろな方にお話を聞きました。実際の診療現場も知りたくて、自分でも催眠療法を受けてみたりもしました。

星野 ご自身でも体験してみたんですか。

島本 はい。計3人のカウンセラーのところに行ったんですが、最初の先生が全然合わなくて。アメリカ帰りでちょっとスピリチュアル的なことを話す方で、会った途端に前世の話をしだして。

星野 それは大変な人に会っちゃいましたね(笑)。

島本 でも、帰るわけにもいかずカウチに寝っころがるわけです。それで「自分が一番落ち着く場所を想像してください」と。私は結構暗くて狭いところが好きなので、ひっそりとしたホテルの一室を想像していたら、「そこは本当に広々として開放的な空間ですね」って言われて、これはダメだと思いました(笑)。

星野 まったく話が噛み合ってないじゃないですか。

島本 はい(笑)。その苦行が診療時間いっぱいの50分間続いて、しかもそれで1万2000円っていう。民間のカウンセリングって保険が効かないのもあって、どうしても高くなるんですよね。

星野 気軽に行ける値段ではないですね。

次ページは:カウンセリングに気軽に行ける世の中になれば

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