「部長 風花凜子の恋」りょう&竜星涼インタビュー 「サックスの演奏シーンで、唇がそらジローみたいに…(笑)」

「部長 風花凜子の恋」に出演する(左から)りょう、竜星涼

7月5日(木)・12日(木)の2週にわたり日本テレビ系にて放送される、「島耕作シリーズ35周年企画『部長 風花凜子の恋』会長 島耕作 特別編」(夜11:59-0:54)。

当初は凜子(りょう)のスタンスに戸惑っていた俊也(竜星涼)だが、次第に心境の変化が

今回、同ドラマで主演を務める風花凛子役のりょうと、吉田俊也役の竜星涼にインタビューを敢行。撮影の裏側や、今作に込められたメッセージなどについて語ってもらった。

■ 「仕事とプライベートでバランスを取ることに、演じながら奮闘していた」(りょう)

――本日が撮影最終日とのことですが、クランクアップ迎えた今の心境はいかがですか?

りょう:2週間くらいの撮影だったんですが、せりふの一つ一つに意味があるというか、深い言葉が多かったので、気が抜けなかったですね。

一生懸命向き合いながらやってきたので、正直、今日で終わると思ったらホッとしています(笑)。たくさんの方に見てもらえたらいいなと思います。

竜星涼:撮影が2週間くらいで、オンエアまであと4日という…。本当にあっという間だったんですけど、スタッフさんがものすごくがんばってくださって、なかなか「巻く」現場でした(笑)。それだけいいチームワークだったんじゃないかなと。

そんな中で、僕は入社2年目の若手社員という位置づけでしたが、今の若者はプライベートと仕事の両立をしていくのがなかなか難しいんじゃないかなっていう。

そこを上手く代弁するように演じながらも、終わってみると何か、演じながら自分が勇気づけられているような感じがありました。いろんな方に見ていただいて、同じように皆さんが勇気づけられたらうれしいですね。

■ 「仕事とプライベートのバランスが良くてこそ、本業で輝ける」(竜星涼)

――改めて、今回ご自身が演じられた役どころと、演じてみての印象をお聞かせください。

りょう:風花凜子は、島耕作が会長を務める大手家電メーカー「テコット」の女性部長です。仕事もプライベートも“50:50”で両立できて、働く時は思いっきり働いて、その分思いっきり余暇を楽しむというタイプなんです。

ドラマでは、そのバランスがちょっと崩れるという事態に直面して。ちょっと迷いながらも、一人の人間、女性として一生懸命奮闘していく人物です。

会社内での上司や部下との関係だけでなく、プライベートでの親友との関係、恋人との関係、さまざまなシーンがあるのですが、それぞれのバランスを取ることに、私も演じながら奮闘している感じというか。とても難しい役だなと思いながら、どのシーンでもいろいろ考えながら演じていましたね。

竜星:僕が演じる吉田俊也は、先ほども言いましたが2年目の社員でして、今回(凜子がリーダーを務める)プロジェクトに参加することで、初めて「日の目を見る」ような形で抜てきされます。

なかなか自分の仕事に良さを見出せていないというか、「このままでいいのかな?」と悩んでいる中で、上司からのパワハラなどを受けたりするんですが、そうして悩んでいるところを凜子さんに助けてもらうという役どころですね。

僕自身も、凜子さんの「仕事もプライベートも50:50」というせりふに、台本を読んでいてもシーンを通してそのせりふを聞いていても、何か勇気づけられたというか。

僕の場合は、プライベートではモデルだったり、ファッションに関わる仕事を好きでやっているのですが、(俳優という)本業をやっているからこそ、そちらでも輝けて、そこで輝ければ本業もまたがんばれるんだという。

その(仕事とプライベートの)バランスが良くてこそ、自分の本業が生きるのかなと思って。やっていて僕自身が勇気づけられましたね。「そうだよな~」と思いながら。

きっと俊也や僕と同年代の会社に入りたての人たちは、「どっちを本気でやったらいいのか」とか、そういう悩みも多いのかなと思っていて。そこは僕が、視聴者の皆さんの思いを代弁していかなきゃと思ってやっていました。

■ 凜子が奮闘する姿を見せることはとても大事な一歩」(竜星涼)

――本作のテーマとして、「パワハラ」や「働き方改革」など、社会的にニュースとなっている問題がありますが、演じる中で「働くこと」に対して考えるような機会はありましたか?

りょう:私はこの2週間、早起きして台本を覚えて寝るだけの生活だったんです(笑)。でも、この作品を通して思ったのは、自分できちんと考えて、自ら答えを出して生きていく社会にいるということがすごく大切だなってことですね。

凜子の言う「仕事もプライベートも50:50」は、仕事と離れているプライベートな時間もしっかり持って、仕事もがんばるっていう。私は子供もいますので、そういうものがあるからこそ、どちらにも深くエネルギーを注げるというのはありますね。

竜星:この作品自体もそうですけど、やっぱり才能がある人は、性別に関係なくどんどん上に立つべきだと思います。そういう意味でこの作品で、凜子が真っすぐに突き進んでいく姿というのは、視聴者の方も気持ちいいのかなと。

逆に、凜子の下で働く人間たちは、凜子の気持ちにそれなりに応えられるような人間たちでないとしんどいのかなと思ってしまいました。

凜子のように真っすぐな性格の人間は、社会で上に立てば立つほど、真っすぐ生きれなくなっていくと思うので、男性社会の中で女性が奮闘していく姿を映像として見せていくのは、とても大事な一歩なんじゃないかなと思いますね。

■ 「ライブシーンは気持ちが良かった」(りょう)

――りょうさんは今回、サックスにも挑戦されたとのことですが、やられてみていかがでしたか?

りょう:そうなんです。いや~楽器は難しいですね。音はさすがに本物のサックスプレーヤー(の演奏)なので、私の出す音にはならないんですが、手元であったり口元であったり、見た目の部分は実際にやっていました。

でも、見た目だけとは言っても、実際に音を出さないと口の形がうまくできないんです。なので、撮影の合間を縫って、スタジオに入って練習してました。

丸一日サックスを吹くシーンがあったんですけど、その日終わったら、そらジロー並みに唇が…(腫れていた)。口元に線ができるくらいになってしまったんです。

サックスはリードを吹く時に下唇を上唇に巻くんですよね。上の歯で噛んで巻くんですけど、それで唇の裏側を切ってしまうというか、内出血のようになっていて。気付いたらもう…(笑)。

でも、やっぱりライブシーンは楽しかったです。私も音楽が好きなので。ライブハウスみたいな場所で演奏するシーンと、川沿いの自然の中で演奏するシーンがあったんですけど、どちらもやっていて気持ちよかったですね。

■ 「昭和、平成を超えて、時代に合った新しいキャラクターが風花凛子」(りょう)

――「島耕作」シリーズのキャラクターを演じたことについての感想はいかがですか?

竜星:僕は全然世代ではなかったので、それだけ歴史ある作品のキャラクターになれたことは、本当に光栄だな~とという気持ちでいっぱいですね。

りょう:35周年なんですよね? 島耕作さんは。

竜星:僕(始まった当初は)まだ生まれてないですからね(笑)。

りょう:本当だ! 私は10歳でした(笑)。でも、昭和から平成、もうすぐ年号も変わりますけど、その長い時代を超えて、今の時代に合った新しいキャラクターが風花凛子だと思うので。

この作品の中でも、「新しい時代に向けて変化していかなきゃいけない」というせりふがあったり、まさに全編通してそういったことが描かれていくのですが、この35年間があったからこそ、今こうして新しいキャラクターを演じられるので、すごくうれしいなと思います。

■ 「りょうさんはチャーミングで、意外と天然(笑)」(竜星涼)

――お二人は今回、上司と部下という関係性でしたが、お互いの印象はいかがでしょうか?

りょう:私、撮影でおんぶをしてもらったんですよ。

竜星:今回の作品には「キュンとするポイント」がいくつかありまして。その話をりょうさんとずっとしていたんです。

りょう:おんぶって、女性はキュンとしますかね? お互い気を遣っちゃって。キュンどころじゃない感じでしたけどね。2時間くらいずっと竜星くんにおんぶしてもらってたので(笑)。

竜星:おんぶは「ドラマでよくあるキュンポイント」みたいな雰囲気になっていますけど、「果たして本当にキュンとするのか?」ってことをずっと議論してましたね(笑)。そうしたら今度…。

りょう:そう、その時に「あと何がキュンとするんだろう?」って話していたら、「お姫様抱っこじゃないですか?」って竜星くんが言ってらして。

そうしたら、平山浩行さんにお姫様抱っこまでやってもらったんですよ。ものすごい役得な…。「重い、重い」って言われながら(笑)。

竜星:僕はそんなこと一切言ってないです。「全然大丈夫ですよ~」って(笑)。りょうさんの印象は、多分皆さん「クール」みたいなイメージがお有りだと思うんですが、とてもキュートな方というか、ちょっと天然というか。

現場ではよくあるんですけど、昨日扉を開けようとしていたりょうさんが、“押す”って書いてあるのに一生懸命引いていらして(笑)。「“押す”ですよ?」みたいな。

りょう:ちょっとね、疲れてたんだと思います(笑)。何で間違えたのかな?

竜星:そんなチャーミングな一面が、一緒にいるといくつか見えてくるので、新しい発見がありましたね。

りょう:凜子がそういう人なんですよ(笑)。

竜星:あ、そうだったんですね(笑)。 じゃあ、終始現場では凜子の感じでいましたよね?

りょう:はい、役に入ってました(笑)。竜星くんは、この作品に入る前に舞台を見させていただいたんですけど、ものすごく存在感があって。

そんなに(俳優としての)キャリアはお有じゃないと聞いていたんですが、目を引かれるような方だなと思っていたので、今回一緒に出来てすごくうれしかったです。

■ 「時代によって自分も変化していかないと老いぼれていく」(りょう)

――今作では凜子のみならず、各キャラクターにメッセージ性の強いせりふがたくさんありますが、お二人の中で特に印象深いせりふはありますか?

りょう:結構たくさんあるんですよね…。「会社が人を支えているんじゃない、人が会社を支えているんです」っていう凜子のせりふが、私は好きですね。

あと、せりふとはまた違うんですけど、俊也くんと(川原和久演じる)須田さんとのシーンで、「時代と共に自分たちも変わらなきゃいけない」って、お互いの時代の良さを教え合うようなシーンがあるんですが、そこはすごく素敵なシーンだなと思って。オンエアを楽しみにしているんです。

竜星:僕も昨日、そのシーンを演じていて。お互いそうやって言っているシーンで、「どんどん時代は変わっていくから」っていう。その言葉って、僕なんかもそうやって上の先輩たちとは全然年代が違うから感じ方も違っていて。

でもそれが、自分もそういう風になっていった時に、もっと若い世代の人たちは同じように、違う感じ方をするのかなって。その世代間のギャップみたいなものは、ずっと続いていくのかなと思った時に、そういうせりふを自分が言っていることにびっくりというか、考えさせられるものはありましたね。

りょう:私たちの時代は、まだ「先輩の背中を見て勉強する」みたいな文化が残っていたんですけど、多分自分の後輩たちって、言葉で伝えないと気付かなかったりとか、分からなかったりとか、そういうことがあるんじゃないかなと思うことがよくあって。

なので、今の時代がそうであったら、自分もそこに目を向けなければいけないというか、わからなきゃいけないなっていうのはすごい思っていたので。

時代によって自分も変化していかないと、老いぼれていくんじゃないかなみたいな。「老いぼれってそういうことなのかな」って、ちょっと思ったりしましたね。

――最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします!

りょう:風花凛子としては、働く女性として、一人の女性として懸命に、真っすぐに奮闘している姿っていうのを見てもらいたいなと思います。

竜星:この時代に合った問題に向かって、凜子が真剣に向き合いながらスカッとさせてくれるドラマだと思うので、本当にたくさんの方に見てもらって、次の日、次の週とかに、気持ちを新たに仕事をがんばって、勇気をもらってくれたらうれしいなと思いますね。(ザテレビジョン)