夜のW杯“現地報告” モスクワ「ナンパ天国」のファンタジスタたち

7/1(日) 21:00配信

 連日熱戦の続くロシアワールドカップだが、ある意味スタジアムよりもアツい盛り上がりを見せている場所がモスクワ中心部にある。

イルミネーションに彩られた通りでは多種多様な言語が飛び交う。まさに人種の坩堝

非公式のファンゾーンで何が行われているのか?

 ニコリスカヤ通りは、赤の広場からFSB(旧KGB)本部のあるルビャンカ広場まで伸びる長さ700メートルほどの華やかな目抜き通りである。

 それまではごく普通の観光客が行き来する落ち着いた通りだったのが、ワールドカップが開幕すると各国のサッカーファンがこぞって集うようになり、自然発生的に非公式のファンゾーンと化した。今やモスクワ大学に設けられたFIFA公式のそれをも凌ぐ人気スポットになっている。

 ロシア政府の発表によると、大会中にサッカー観戦で訪れる外国人観光客の数はおよそ100万人だという。ここまで大勢の外国人が一時にロシアを訪れるのは歴史的に見ても初めてのことだ。外国人とのふれあいを求めてロシア人もまた大勢つめかけていて、お互い片言の英語で、ときにスマホの翻訳機能を使いながら、おしゃべりや記念撮影を楽しんでいる様子は微笑ましくもある。

 日没後ともなると仕事帰りのロシア人も加わって混雑度合いはさらに増し、歩くのすら困難になる。国旗をたなびかせて練り歩く者あり、ビール片手に話し込む者あり、各国の民族ダンスを披露する者あり、あちらこちらで自国のチャントが沸き起こる。

ロシア議員「外国人とセックスするな」発言の波紋

 終電の午前1時を過ぎても人の流れが途絶える気配はなく、通り全体が異様な熱気に包まれていく。上半身裸になる者、酒に酔い大声で叫ぶ者、街灯によじ登る者、見知らぬ女性を突如肩車で持ち上げる者、汗まみれになりながら黙々とダンスを続ける者、抱き合いキスを交わす者……。日本で言えば代表戦後の渋谷や道頓堀、クラブ、野外フェス、祭りに縁日に盆踊り、それらをすべて一緒くたにして混ぜ合わせたようなカオスがそこにある。こうした狂乱の宴が連日連夜、一日も途切れることなく続いている。

 しかし、今そこでちょっとした論議を呼んでいるのが、ロシア人女性をターゲットにした外国人観光客によるナンパ問題だ。サッカーの試合などまるでおかまいなし。ただ単に出会い目的で訪れる者も多く、またそれを期待してやってくるロシア人女性も少なくない。

 開幕前、家族や女性、子どもに関する委員会の長を務めるタマラ・プレトニョーワ下院議員が「ロシア人女性は外国人との性交渉を自重するように」との発言をしたとして、国内外から人種差別的との批判を浴びたが、彼女が危惧したことがまさに現実のものになりつつある。

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