30代後半で写真を始め、木村伊兵衛賞を受賞した小松浩子さんの“手法”

5/31(木) 17:00配信

小松浩子さん 撮影・安村崇

 新進写真家の登竜門「木村伊兵衛写真賞」を受賞した小松浩子さん。写真を始めたのは30代後半と比較的遅い。

「2006年頃から金村修さんのワークショップで修業を始めました。毎週新作を100枚は持参して講評してもらうのです。たくさん撮り、たくさんプリントする。それが日常化するまで繰り返し、自分の許容範囲を広げていきました」

「受賞作」は「『人格的自律処理』ほか」。写真集ではなく、インスタレーション(壁面に飾るだけでなく、展示空間そのものを作品とする手法)だ。小松さんのインスタレーションは、床や柱にまで写真を貼り詰めたり、プリントしたロール紙を吊るしたりする。撮影対象は工場の資材置場にあるドラム缶や作業用シートなど、様々な素材や形の「もの」だ。

「工場は、資本主義社会の下部構造が見える場所ですよね。そして展示は、写真に奉仕する私にとっての“労働”です。身体に負荷を意識的にかけ、滅私を突き詰めます」

 6月14日より2度目の受賞作品展(ニコンプラザ大阪「THE GALLERY」)が始まる。

「写真に特化した会場でのインスタレーションには慣れていません。壁面のみの展示を想定した建物なので、私にとっては逆に制約も多いのですが、制限時間内に搬出入できるよう頑張ります」

INFORMATION

受賞作品展
ニコンプラザ大阪「THE GALLERY」にて
http://www.nikon-image.com/activity/exhibition/thegallery/events/201706/20180424.html

「週刊文春」編集部

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