声優の夢を追う若者を描く青春ドラマ『#声だけ天使』、主演俳優と監督に役者志望者が直撃インタビュー(デビュー)

 AbemaTVの完全オリジナル連続ドラマ第1弾『#声だけ天使』が毎週月曜22時に配信中(無料見逃し配信あり)。同ドラマが「芸能養成学校を舞台にした、夢を追う若者の友情と純愛、挫折と希望を描く青春群像劇」とくれば、オーディション情報サイト「デビュー」の読者にピッタリ。ということで、デビューの読者記者が取材に向った。今作がドラマ初主演となる岸田健造(ケンゾウ)役の亀田侑樹、そしてドラマの演出を務めた尾形竜太監督にインタビュー。ドラマのオーディションから、撮影現場について、そして俳優として必要なことまで話を聞いた。

【写真】主演俳優、監督、デビュー読者の写真

■主演俳優・亀田侑樹&監督・尾形竜太インタビュー

デビュー読者「出演者はオーディションで選んだそうなんですが、どこをポイントに選びましたか?」

尾形竜太監督「まず台本があって、役に合った人を探すというのが今回の僕らのオーディションだったんです。まずキャラクターとして合っているかが大事で、そのうえで芝居が良ければなお良いという事を重視しました。つまり、大食いの大男のオーディションに亀田くんが来たって受からない。だから、読んでるみなさんにもオーディションは必ずしもポテンシャルの是非ではないと思ってほしい。このドラマの主人公ケンゾウは喜怒哀楽の激しい難しい役なので悩んでたんですが、そこへ亀田くんがパッと来た時“ああ、こういうヤツがケンゾウか”って思えたんです。1000人のオーディションというのは、ケンゾウ役だけじゃなくて、テラさん役、シンジ役も含めて可能性のありそうな人に来てもらって、ランダムに当てていってオーディションをしました。亀田くんにもケンゾウだけじゃなくて、違う役のお芝居もしてもらいましたしね」

デビュー読者「主役を含めた全キャストオーディションというのはなかなかないですよね」

尾形監督「ないですね! 僕が巨匠監督でない限り(笑)、ドラマの主役をオーディションで選ぶことはほぼないです。全キャストオーディションは、僕がやってみたかったことでもあって、サイバーエージェント社長の藤田(晋)さんに提案したところ、“それはウチ(AbemaTV)っぽくていいね! そういうやりかたは地上波ではできないもんね”って。クランクイン直前まで下北沢でバイトしてるような無名の役者が主役とか、“それでもいいですか?”って聞いたら、藤田さんも面白がってくれたから実現したんです。これもちろん亀田くんの話ですけど(笑)」

デビュー読者「オーディションを振り返って、前日何を食べたとか、どんなことを準備したとか、教えてもらえますか?」

亀田「今回は、会場で課題を渡されるパターンのオーディションでまったく初見の台本を持ってやるスタイルだったので、前もって準備することはありませんでした。僕は、いつも通りの自分でオーディションに行くことが大事だなって思っていて。僕なんかがカッコいい服を着てキメたところで、別に求められていないんで(笑)。親や親友と会うような、何も飾らない自分で行くようにしました。ケンゾウのセリフが独特で“!”もたくさんあるし、すごくエネルギッシュな人だなということをまず捉えて。僕は不器用で、細かいことはできないので、とりあえずケンゾウは元気だ、パワフルだ、それを一つ頭に入れて臨んだ感じです。前日何を食べたかは覚えていません(笑)。わりと直前は食べないことが多いかもしれません」

デビュー読者「『#声だけ天使』は青春群像劇ですが、今、私たちのように役者を目指して、夢に向かっている対して、監督はどんなイメージを持っていますか?」

尾形監督「自分もそうだった。20代くらいのときは。簡単に言えば自分探しでいいと思う。まずは自分は何者なのかを探し、何か一つの世界を目指してみるというのは、然るべきことだと思う。逆にそれが見つからない人は大変だろうなって思う。ある人はそれをやればいいわけだし、例えできなくてもその道のりの中で何かを見つけられるはず。実際、僕も20代のときに目指していたものと今の仕事は違うしね、それでもいいんじゃないかな。何かやりたいことに対して思いのベクトルが外に向いていることが大事で、それが自分の内側に向いてると引きこもり寸前のシンジ(佐久本宝)みたいになっちゃう。シンジはケンゾウのようなヤツに出会わなければ、外に向かえなかった。つまり、拳が挙がっている感じ? ケンゾウみたいになんかやるぞ!なんかやりたい!って言ってるっていうことは大切だと思う」

デビュー読者「ケンゾウはどのように役作りしたんですか? 自分に似ているところはありますか?」

亀田「ケンゾウって今の時代にはなかなかいない人。最近の人は、面と向かって本音でぶつかったり、誰かを本気で愛したり、人と関わることを避けがちなんですが、ケンゾウはとことん人に向き合う。そんな姿勢はすごいなって思います。いろんな人と関わって、いろんな表情や態度を見せるので、なんでこんなに人と関わろうとする、底抜けに明るい人間になったのかという、主人公の過去のパズルのピースを埋めていく作業がすごく大事だなと思いました。涙もろいところは似てると思います(笑)。ケンゾウも僕もよく泣いてよく笑いますし。喜怒哀楽が大きいというか、子供の頃の自分を見ているような気がします」

デビュー読者「監督は『役者もスタッフも劇団にしてやろう』という姿勢で臨んだそうですが、現場の雰囲気はどうだったんですか?」

尾形監督「芝居は監督が決める、役者は演じるのが仕事、カメラマンは撮るのが仕事っていうふうにしないで、僕が演出に悩んだ時は“このシーン、もっと面白くならないかなぁ”って吐露するようにしたんです。そうすると“それじゃあこうします?” いいなと思えば“おお、ちょっと一回やってみよう”というコミュニケーションが生まれたんです。全10話という長い話の監督だから、無理に一人で抱えないでみんなで作ろうと。最終的にOKするのは監督だけど、みんなで自由に意見を出すというスタイルで、劇団の稽古場みたいにしたいと思ってやってました。劇団って、演出家がいても役者同士で、“あのとき、こっちから来てくれるとやりやすいんだけど”とかやってるじゃない? この「声だけ天使」はみんな同じ舞台に立つ仲間、そこに壁を作りすぎないでやろうっていうのが『劇団にしてやろう』という言葉の意味合いなんです」

デビュー読者「亀田さんは、監督の言葉で何か印象に残っていることはありますか?」

亀田「ケンゾウという役は、素の自分だとエネルギーが足りないので、けっこうアゲて演じるんですが、アゲると通常の会話が聞けてない、話せてないとかいうこともあって、結構悩んでいたんです。そんな僕を見ていた監督が横にそっと座ってきて、“一緒に戦って良くしていくんだからな”って言われた瞬間、なんかウルっときちゃって。それまで一人で抱え込みすぎていたんですが、この人がいたら二人三脚で作っていけるんだなって思いました。さっき監督もおっしゃってたんですけど、一人で何とかするんじゃなくて、みんなでなんとかするという現場のスタイルが印象に残っています」

デビュー読者「演技に関してはどんな演出があったんですか?」

亀田「独特だなって思ったのは、テンポと間とキレっていうのを、表現ですごく大事にしていて、芝居とダンスはすごく似ている部分があるという考えでした。例えば突拍子もないことを言う人が、言う前にちょっと表情が緩んだり、面白いことを言うぞって顔をしちゃったら予想がついて面白くない。逆に冷静な人がポロっと面白いことを言うと“おい!(笑)”みたいな。演技で間を取るのって勇気がいるんですよ。でも監督は、もう2間、3間ほしいという。その通りにやると、確かにお客さんもそのほうが笑ってる気がする。コメディでの間の大切さなど、技術面で本当に勉強になりました。」

デビュー読者「監督が一緒に仕事をしたいと思うのはどういう俳優ですか?」

尾形監督「今の話に通じるかもしれないけど、芝居にキレのある人。踊りみたいに芝居ができる人が好きです。頑張って思っていても気持ちは映像には写らないから、表情と動きとセリフに乗せていればいいんです。パッと立ち上がって、パッと振り向いて、パッと見る。普通の人はそう動かなくても、気持ちを表現するためにドラマとかではそう動かないとダメ。リアルなんて求めていないし、普通の人が絶対やらないことをやるからドラマ。それを振り付けのように舞える事ができる人はそこにセリフを言えば気持ちは入るものです。誤解のないように言っときますがお芝居に気持ちは大事ですよ。でも思っているだけじゃ伝わらないって話です」

デビュー読者「亀田さんが俳優を目指したきっかけは?」

亀田「僕はもともと音楽で飯を食おうとしてたんです。5人組のバンドでやってたのが、いろいろあって解散しちゃったんですけど、そのときに初めて夢を追っている自分じゃないことに気づいて。人生このまま生きていていいのかな? 何かしたいことは?ってずっと考えていて。人前に立つライブも好きだったんですけど、どちらかというとみんなでモノづくりする感覚…スタジオにこもって曲を作るとか、ファミレスで歌詞を考えてあーだこーだ言ったりするその作業が好きだったなと思って。一人で始められて、そういう場所に身を置けるのは役者だという考えに至ったんです。だから今役者をやっていても受け身じゃなくて、何か自分から意見を言うというのは大事にしています。そういう話をしてからシーンに入るのが、一緒にモノを作ってるわっていう感じがして大好きなんです」

和田「作品作りで大事にしていることはなんですか?」

尾形監督「楽しむことじゃないかな? ドラマ作りは大人が大金を掛けてやる最高のおままごと。だったら根源的には楽しまないと。子供たちはままごとで疑似的にお父さんとお母さんを演じて楽しいものを作ってる。僕たちも嘘なのに、そこに役をつけて、シナリオを作って衣装を決めて、こっちから撮ろうっていい大人があーだこーだやってる。だから、みんなが楽しいね!って思ってやってないと。イヤなことや大変なこともいっぱいあるけど、“今の笑ったわ”“いいシーンが撮れたな”とか、“今、涙腺やばかったわ”とか言ってるのって楽しいってことだからね」

亀田「僕は『怖がらない』ってことを大事にしてます。最初に自分が思ったものを全力でやって、そのシーンに飛び込む。怖がってあとで後悔するぐらいなら、思いっきりやって失敗しようって。まだ20代なので、全然器用にやることはないだろうし、まっすぐにやることを大事にしています」

デビュー読者「この作品をどんな人に見てほしいですか?」

亀田「ケンゾウは、声でしかつながっていないさくらのことを本気で愛したり、仲間たちと本音でぶつかって喧嘩したり、この先ちょっと悔しくて泣いちゃったりとか、いろんなことがあるんですよ、全10話。でも、このドラマの登場人物はみんな不器用で、繊細で、だけど、現実から逃げようとせずに、真っ向から向き合って、一生懸命に生きてると思う。その姿を見て、今、夢を追っている人でもいいですし、恋愛を頑張っている人でもいいんですけど、“こいつらが頑張っているなら、今週私も頑張ってみようかな”とか、ちょっと前向きに歩いて行ける作品になっているので、そんな人たちに観てほしいと思ってます」

尾形監督「本当に人がカッコいいとはどういうことなのか。それは、このドラマに出てくる人たちなのかなって思います。等身大の自分がやりたいと思っていることを、カッコつけずに一生懸命やるということがいかにカッコいいか。10年後にやっていたらバカかって言われるようなことを、ケンゾウの年齢だったらやってもいい。背伸びもせず、大人ぶるわけでもなく、やるべきことを自分のサイズで測って、少しでも背中を押せたらいいですね」

デビュー読者「亀田さんから、役者志望の人にエールをください」

亀田「僕も数年前までは養成所でお芝居を学んでましたし、デビューのユーザーの側だったんです。才能や取り柄があるわけでもないのに、なんでやってこれたかと言えば、この世界は人との巡り合わせでできてるからなんだなぁと思うんです。普通に生きていたら会えないような人とや、魅力的な人にあふれていて、そういった方々と出会って、お仕事した経験も奇跡だと思うので、そんな自分を信じることが大事だなって思います。そしてドラマのケンゾウのようにアクションを起こすことが大切。これを読んでいる人と現場で会えたら、それもまた奇跡だと思います」

■『#声だけ天使』
(AbemeTVにて毎週月曜22時配信/無料見逃し配信あり)

舞台はアニメの聖地、池袋。声優に憧れ上京してきた主人公・ケンゾウと、同じ志を持つ4人の仲間。筋金入りのアニヲタ・コミュ障・引きこもり、シンジ。ボーイッシュな声を得意とするサディスティック少女、茜。かつてはアイドル志望だったロリ声の不気味なおばさん、しのぶ。元エリートエンジニアで離婚調停間近の45歳、寺本。夢を実現させるため、5人はボイスサービスサイトを立ち上げる。順調にリクエストを集める仲間たちの中、自分だけ一件もこない状況に苛立つケンゾウ。だがある日、1人の女性からリクエストが送られてくる。『大丈夫だよ、いつだって側にいるからね、さくら』。さくらのことが気になるケンゾウは、ユーザーと直接コンタクトをとってはならないという鉄の掟を破ってしまう。仲間たちに批難され、もうさくらに連絡をしないと誓うケンゾウだが──。徐々に明らかになるさくらのトラウマ、怒りから絶望的な状況に陥るケンゾウ。2人の純愛は成就するのか? 5人の夢は、叶うのか?声からはじまる物語のゆくえは──。

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