ももいろクローバーZ、有安杏果の卒業で4人の新章がスタート 10周年の東京ドームに向けその歩みは止まらない

 ももいろクローバーZの有安杏果が21日、幕張メッセ9~11ホールにて行われた『ももいろクローバーZ 2018 OPENING ~新しい青空へ~』をもってグループを卒業した。その直後、10周年アニバーサリーライブが5月23日に東京ドームで開催されることと、同日にももいろクローバーZのベストアルバムの発売がサプライズ発表。10周年を目前に、それぞれの道へと強く一歩を踏み出した。

【写真】『ももいろクローバーZ 2018 OPENING ~新しい青空へ~』の模様

 2018年の幕開けとなる大規模なライブ『ももいろクローバーZ 2018 OPENING ~新しい青空へ~』。会場には29765人、ライブビューイングに7472名の計37237人を動員。さらにAbemaTVでの独占生中継も行われ、多くの“モノノフ”たちが有安のラストライブを見守った。

 「overture」に続き「Z伝説 ~終わりなき革命~」でステージに飛び出した5人。この日も会場は一体となり、有安のカラーである緑のペンライトが多数振られる。有安がメインでボーカルをとる「ゴリラパンチ」はハチャメチャに盛り上がり、メンバーの想いがこもった「白い風」は、序盤にしてクライマックス級に心揺さぶられるものがあった。

 「『白い風』でしんみりしちゃいましたが、杏果も笑顔で終わりたいと言っているので」(百田夏菜子)と、「行く春来る春」ではフロートで、巨大会場の後方まで笑顔を届けに行くメンバー。そして「words of the mind~brandnew journey~」で手袋をはめるときには、万感の想いの声援が浴びせられ、有安は「行くよーっ!」の声とともに最後の手袋を客席に投げ込んだ。

 有安の名場面集の映像を間に挟み、衣装チェンジを終えたメンバーが再登場。今回のセットリストは「BLAST!」をはじめ、有安が歌いだしを担う、ダンスがかっこいい、ラップ系の楽曲も目立つ。一方で、どうしてもメンバーの心の中とリンクさせて聴いてしまう「灰とダイヤモンド」、「走れ! -Z ver.-」、「モノクロデッサン」などの楽曲によって、次の世界に歩みだす有安を送り出す気持ち、このままの空間がずっと続いてほしい気持ちがぐちゃぐちゃにまじりあう…。

 ひと呼吸おいて、ついに有安の卒業セレモニーがはじまり、すでに涙顔のメンバー一人一人が有安へメッセージ送る。高城れには「何度も考え直してと言っちゃったと思うし、しつこくなっちゃったかもしれない…私が緊張しぃだから緊張している時は杏果が手を握っててくれたり…つらいことがあるたびにLINEくれたよね。それが私にとってすごく支えになってました…卒業しちゃってもこの8年間が杏果にとって宝物だったらうれしいです」と感謝とともに、まだ消化しきれない想いを吐露する。

 佐々木彩夏は「杏果には『ももクロを辞めてよかったな』と思うくらい幸せな人生を送ってほしい。私たちは、杏果に『辞めなきゃよかったな』と思ってもらえるくらい輝いていたい…車の隣の席もいなくなっちゃうし、写真撮る位置も隣がいなくなっちゃうし、すごく隣がスカスカした感じもするけど、これから4人のももクロにならないといけないから、みんなには『ひとつ空いちゃった』と思わせないパフォーマンスをしていきたい…お疲れ様でした。隣で一緒にやってくれてありがとう」と前を向いた。

 玉井詩織は「めっちゃ髪サラサラな子が入ってきたなというのが私の第一印象で。最初はちびっこい2人だったのが、今はメンバーの中で一番身長差があって…杏果と私は血液型も一緒だけどまったく正反対のタイプ。自分にないものを持っている杏果をみて、密かに『ああなれたらな』って、よきライバルのような存在でした。得意のネットサーフィンをしなくても、ももクロの情報がいやなほど目に入ってくるくらいずっとずっと活躍していきたい。わざわざ検索しなくても見守ってもらいます」と本音で語り、寂しさを隠すちょっとした強がりも見せた。

 百田は「杏果とは、口内炎のクスリの情報を交換していて…最近一番新しく渡したプレゼントも口内炎のクスリだったね。これからも新しい口内炎のクスリをみつけたら連絡するから」と笑わせる。こんなふうに、何気ないエピソードこそが宝物のように輝く…。続けて「杏果が気持ちを伝えてくれた時、本当に杏果のなかで決まってるんだなってすごく伝わって、最初はどうしても飲み込めない自分がいて。どうしたらいいのかなっていっぱい考えたんだけど…でも杏果がいっぱい悩んで、一人でたくさん苦しんで決めた道を私たちが応援してあげるのが一番じゃないかなって思いました」と、自分にも改めて言い聞かせるように語る。

 そして百田が「本当は10周年は5人で迎えたかったです」と言ったとき、会場から聞こえていたすすり泣きのボリュームが大きくなったような気がした。それは、このライブを見守っている全員の想いでもあったはずだ。「でも…迎えられると思っちゃってる自分がいて、叶わない夢もあるんだなって感じてるのもあるけど、これから別々の道を歩いて、お互いが新しく見つけた夢を大事にかなえていけるように応援したいし、私たちも頑張りたいなって思ってます。たくさんのモノノフさんと私たちメンバーの想いを今日はいっぱい受け取って、笑顔で新しい道を進んでください。今まで本当にありがとう」と、百田は努めて気丈に言葉を紡いだ。

 4人から有安へ花束が贈られるとともに、「サプライズで一曲プレゼントしたい」(百田)と、新曲「新しい青空へ」が披露された。作詞と作曲を前山田健一が手がけたこの楽曲は、今までの感謝の気持ちを伝えるため、有安初めてのソロ曲である「ありがとうのプレゼント」の一部が引用された曲だ。高城が涙で歌えなくなる場面も、有安は優しく寄り添い、笑顔で見つめていた。

 サプライズを受けた有安は、マイクを取り「れに、夏菜子、しおりん、あーりん、本当にありがとう。この4人にはたくさん、いろんなことを教えてもらいました」とメンバーにメッセージ。「あーりんにはいつでもどんなときでも『アイドル』でいることを…しおりんにはどんな時でも、すごく冷静に周りを見られる優しさを…夏菜子にはリーダーとしての責任感を教えてもらいました。れにには、自分がどんなに苦しくつらくても相手を思いやれるあったかい優しさを教えてもらいました。たくさん助けてくれてありがとう」と、互いを認め合ったメンバーに言葉を贈る。

 そして最後にモノノフに向けて「いつでも、どんなときでも優しく、熱く、応援してくれたファンのみんながいたからこの8年間やってこれました。幸せなアイドル生活、8年間をありがとうございました。」と語った。広いステージの中央、下手、上手まで駆けていき深々と頭を下げると、ステージ後方の階段の最上段で、最後の晴れやかな笑顔を見せ、ステージを去って行った。

 有安が去り、少し放心状態で緩やかな空気が流れる4人とモノノフの耳に、「愛のメモリー」のイントロが聞こえてくる。松崎しげるの名曲は、今やももクロファンの間ではサプライズを告げる曲となっている。いつもなら、ステージから遠く離れた場所に登場して歌うのが定番だが、この日はステージで、メンバーの間近で歌唱し、ただならぬ雰囲気が漂う。そこで歌われたのは5月23日、東京ドームで結成10周年のアニバーサリーライブという、メンバーもモノノフも待ち望んでいた内容だった、驚きと喜びで顔をぐちゃぐちゃにするメンバー。松崎が「モノノフのみんなー! 4人になったももクロで東京ドームやったら、思いっきり全部埋めてくれるのかー!?」と叫ぶと、会場からは地鳴りのような歓声が上がった。

 再びステージは4人のももクロに。百田が「いつの時も始まりはこの曲だったんじゃないかと思います」と、ラストナンバーである「あの空へ向かって」を初めての4人バージョンで歌唱。すっきりとした笑顔でステージを後にした。有安の卒業で始まった、4人のももクロの新たなる幕開け。10周年の東京ドームではどんな進化を見せるのか、早くも期待が高まる。

■『ももいろクローバーZ 2018 OPENING ~新しい青空へ~』セットリスト

M1.Z伝説~終わりなき革命~
M2.未来へススメ!
M3.ゴリラパンチ
M4.仮想ディストピア
M5.白い風
M6.行く春来る春
M7.ツヨクツヨク
M8.words of the mind ~brandnew journey~
M9.BLAST!
M10.DECORATION
M11.行くぜっ!怪盗少女
M12.灰とダイヤモンド
M13.走れ! -Z ver.-
M14.モノクロデッサン
M15.新しい青空へ
M16.あの空へ向かって

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