ハイレグ禁止から今やアイドル&DIY化…レースクイーンの変遷

 幕張メッセで1月12日〜14日に開催された国内最大級のカスタムカーの祭典『東京オートサロン2018』内で、レースクイーンの頂点を決定する『日本レースクイーン大賞 2017』が発表された。年々規模を拡大している東京オートサロンの目玉イベントの1つである同コンテストの様子を見ると、バブルの時代は“高嶺の花”だったレースクイーンが身近なものに変わりつつあるようだ。変わりゆくレースクイーンの変遷を見てみよう。

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■レースクイーン出身タレントはバブル期から多数出現、現在は減少傾向

 バブルの時代は花形だったレースクイーン。そのイメージを世間に定着させた、元祖レースクイーンタレントが岡本夏生だ。岡本は、1989年に「日清カップヌードルレーシングチーム」のレースクイーンとなり“ハイレグ女王”と呼ばれ『笑っていいとも!』(フジテレビ系)などにも出演。飯島直子も同時代にレースクイーンとして活躍しており、その後、TV界を席巻したのは周知の通りだ。この頃のレースクイーンのイメージに、サーキットで華やかな衣装に身を包み、レーシングカーの傍らで傘を差してポージングをする“高値の花”としての絵を思い浮かべる人も多いだろう。

 その後、2000年ごろには吉岡美穂が人気レースクイーンとしてCMやグラビアで人気を博した。若槻千夏、森下千里もレースクイーン出身で活躍したタレントだ。江角マキコ、高島礼子も“実は”レースクイーンから芸能活動が始まっている。近年では、菜々緒、おのののか、中村アンらも同様だが、“レースクイーン”という言葉を聞く機会が減ってきているようにも思える。バブル期には“花形”の職業だったレースクイーンの立ち位置が変わっているのだろうか。関係者に話を聞いた。

■今も憧れの存在であるが、脱セクシー化&進路の多様化が進む

 レースクイーンモデルが所属する某モデル芸能事務所のN社長も業界の変化を感じている。「レースクイーンブームの時代は専門雑誌もたくさんありましたが、どんどん休刊して今は『ギャルズパラダイス』のみです。20年前に比べたら間違いなくレースクイーンがイベントやテレビに出演するは減っています。一時期よりもタレント化事例が少なくなっている印象もありますが、レースクイーンになりたい人の数は変わっていないように思います。そういう意味では今も女性の憧れのお仕事の一つであるとは思います」。

 一方で、『日本レースクイーン大賞2017』で大賞に輝いた安藤麻貴はレースクイーンの活動について次のように語る。「年齢的にもずっと続けることができないので、25歳を超えてレースクイーンをしている子は次の道を考えていると思います。主には3つあり、女優などタレント化を目指すパターン、レースチームのスタッフになるパターン、今はイベント出演の経験を生かして司会業に進む人も多いと思います」。

 元・レースクイーンのタレントが減っている背景に、“脱セクシー化”も考えられる。レースクイーンが目指す最高峰のステージであるSUPER-GTが禁止規定を出してからはハイレグの衣装は見かけなくなった。“レースクイーンブーム”により認知が拡大され、サーキットに家族連れが増えた結果、過激な衣装を自粛する流れになったのだ。こうして、過度にセクシーなイメージが付くのを避けている側面や、タレント以外の道に進むレースクイーンの進路が多様化していることも理由の一つのようだ。

■ファンとの距離が接近、近年は高嶺の花から身近な存在に

 レースクイーンのアイドルユニット「ドリフトエンジェルス」のプロデューサーは、レースクイーンのイメージが変化しつつあると語る。「以前のイメージ“キレイ”から、今は“かわいい”や“身近”であることが求められている」と明かす。実際にアイドル化の兆候は進んでいる。『日本レースクイーン大賞』は、2010年からスタートしたコンテスト。ファン投票により決まり、ネットでの投票や、先述のレースクイーン雑誌『ギャルズパラダイス』の特別DVDに付属する投票券により票を集めている。まさにAKB48をはじめとするグループアイドル業界で席巻している握手券付きCDと同じような商法が出来上がっている。

 今回のレースクイーン大賞の発表イベントでも、多数のファンが来場。「まきにゃ〜ん!」「ちむちむ〜!」と声援が飛び、まさにアイドルのライブの掛け声さながらの応援が飛び交っていた。そして、年々身近になることで、レースクイーンに求められるものも変化しているという。

■現代のレースクイーンの気概、華を添えるより広告塔としていかに試行錯誤ができるか

 「今レースクイーンに求められているのは“華を添える”ことではなくて、ファンと交流を図る広告塔としての活躍です。メディア露出は減っているかもしれませんが、みんなどうやってPRする(ファンとの接点を増やす)のかを真剣に考えています。それはチームやスポンサーからの指示ではなく、レースクイーンの自主的な活動に任せられるところが大きいですね」(日本レースクイーン大賞 安藤麻貴)

 レースクイーンはイベント・レースに出ればいい、というものではなく、自分で考えて実施する“DIY”でのPR活動が大切だという。毎日SNSでファンとコメントのやり取りをしたり、動画チャンネルを作ってYouTuberのような動きをするタレントもいる。ある意味“裏方”的側面があるが、そういった活動も苦ではなく、むしろそこにやりがいを感じている。「レースクイーンとファンの距離が今はすごく近い。SNSでファンとやり取りしたり、実際にイベントに応援してくれる人を感じられる素敵な仕事だと思っています」(同氏)

 一時テレビを賑わせたレースクイーンのタレント化の流れはなりを潜めているが“キレイ”、“スタイルがいい”だけでは務まらない現代のレースクイーンは、気概を持って本来の役割を全うしようとしているようだ。

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