「皆さんからの『頑張れ!』という気持ちで頑張れる」 須賀健太×木村了 劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season月“兵庫”対談!

ことし3月にオープンした、客席が360°回転する「IHIステージアラウンド東京」で上演中の劇団☆新感線の代表作『髑髏城の七人』。1990年に初演を迎えて以来、7年ごとに上演を続ける人気作である本作。今回は“花・鳥・風・月・極”にシーズンをわけ、第1弾“Season花”では小栗旬ら個性豊かなキャスト陣で重厚な物語を紡ぎ上げ、“Season鳥”では阿部サダヲ主演で歌と踊りが盛り込まれた舞台に、“Season風”では松山ケンイチの一人二役が話題になるなど、シーズン毎にキャストや脚本、演出を変え上演されている。そしていよいよ11月23日(木・祝)より“Season月”の上演がスタート。

【写真を見る】“Season月”に出演する須賀健太と木村了のキメキメ写真!/撮影=広ミノル

“月”では上弦の月と下弦の月の2チームにわかれ、ダブルチームで上演する。上弦の主演には本作が初舞台となる福士蒼汰、下弦には声優としても活躍する宮野真守。そんな“若い”世代がそろう“Season月”において、同じ兵庫役を演じる須賀健太(上弦)、木村了(下弦)にインタビュー。同じ事務所の先輩後輩でもあり、同舞台と同じくいのうえひでのりが演出を手掛けた舞台「鉈切り丸」(2013年)で共演経験もある2人の、息の合ったトークをスペシャル写真と共にお届け。

■ 須賀と木村は真逆の反応

――まずは、『髑髏城の七人』への出演が決まったときの心境を教えてください。

須賀「僕は純粋に、本当に嬉しかったです。『嬉しかった』という言葉が嫌になるくらい嬉しかったです。2011年版の『ワカドクロ』のDVDを見ていて、いち観客として大好きな作品だったんですね。7年周期でやっているのも知っていたので、“いつか出たい”と思っていた作品なんですが、まさかこんなに早く出演のお話がきて、しかも演じるのが兵庫という、こんなすごい役がいただけると思っていなかったので…」

木村「僕は、健太とは真逆の反応だったんですよ。“マジか”と愕然としてしまって。やっぱり僕の中では、(橋本)じゅんさん(1990年の初演から2004年の『アカドクロ』まで兵庫を演じていた)の兵庫が好きで、兵庫役=じゅんさんになっているんですよ。あの人自身がもう土台を作ってしまっているから、あれは自分にはできないなって思っちゃって、プレッシャーです。だからこのお話を聞いたときに『ほかの役ではダメなんだろうか』って聞いたら『ダメだ』っていうことだったのでね…うん」

須賀「確かに。反応が真逆だ…」

木村「それで『ダブルチームになります』って、同じ兵庫の役が健太って聞いて。そこも意外だったんです。僕が兵庫をやるっていうのも意外だったし、健太がやるのも意外だったし、一緒の役をやるのも意外。劇団☆新感線ってすごいことを考えるなって思いました」

須賀「ダブルチームに関して言えば、僕は『うっわ。終わった』って思いました」

木村「終わった!?(笑)」

須賀「木村了と同じ役をやるって、どんな覚悟でやればいいんだって思っちゃいましたね。純粋に事務所の先輩でもあり、『鉈切り丸』でご一緒させてもらったんですけど、そのときが舞台2作目くらいで、本当に舞台について何もわからない状況で座組みに入ったんです。その中で了さんには本当によくしてもらって。兄貴感を知っている一人としては、今回は同じ役で対等でいなくてはいけない、ある種、頑張らなきゃいけないなって思っていて」

木村「『鉈切り丸』のときは、健太のこと“こいつ、なんでこんなにポジティブなんだろう”って思ってた。いい意味ですごくポジティブで、絶対にめげないし、落ち込まないし、いじけないし。とにかく明るくて。そこがいいなって思っていたんです」

須賀「作品に出られる喜びが大きかったので、まっすぐに向き合って、超えていきましたね」

木村「すごく元気だったよね」

■ 明るさと静かさ

――ほかに稽古場での様子についてはどんな印象がありますか?

木村「自分自身がいっぱいいっぱいだったからなぁ。健太はとにかく好奇心旺盛で、幼稚園児みたいで(笑)」

須賀「ちょっとちょっと、最後のいらないでしょ(笑)」

木村「それは冗談ですが(笑)、何にでも興味を示していた感じ。生音で楽器が鳴っていることにすごく興味を持ったり、持ち前の明るさでみんなを引き込んでいく感じがしていて、すごくいい魂だな、と」

須賀「いい魂(笑)」

木村「だからこそみんなが寄って来るんだなって。本当に健太の周りは明るい感じなんですよね」

須賀「了さんは静かでしたよね。静かに静かにこなしていく、職人のような感じで。自分の番がくればカチッとスイッチが入っていく。それから殺陣がめちゃめちゃうまい! 刀を回すのがすごく上手でしたよね」

木村「でも健太も、すぐ殺陣の振り覚えてなかった?」

須賀「それはマネできないかなって、了さんをずっと見てたからですね。“この人くらいやれなきゃいけないんだ”って思って、刀を回してみたんですけどうまくできなくて」

木村「その前のいのうえ(ひでのり)さん演出の『蜉蝣峠』(2009年)では、せっかくの劇団☆新感線だったんですが、殺陣がなかったんですよ。だから『鉈切り丸』では“やっと殺陣ができる!”って嬉しくて。それでずっと回していたかな」

須賀「あとは斬りながら蹴るっていう動作がとにかくカッコよかったんですよ」

――そんな殺陣を、本作で見られるということで。

木村「しかも兵庫は刀じゃないからね。素手と鎌」

須賀「鎌を練習しないとですね」

木村「結構、難しいんだよね」

須賀「鎌、持って帰れないかな〜」

木村「いや、ダメでしょ。買うしかないね」

須賀「あ、じゃあ買いましょうか。練習用の鎌がほしい」

――その兵庫ですが、どんな人物でしょうか。

須賀「傾奇(かぶき)者です」

木村「元気です。超元気。テンションが誰よりも高いし、最初から最後までそのままでいなければいけない」

須賀「お調子者です。でも多分、一番、筋の通っているキャラクターで。最初から最後までキャラクター性が何も変わらない。その持ち味もあるのかな、と思っています。僕らの兵庫は(これまでの“花・鳥・風”の兵庫より)演じる役者の年齢がぐっと下がりますが、基盤は変わらず。極楽太夫に対しての“大好き!”というのも変わらずに盛り込まれています」

■ 「わ〜! 須賀健太だ〜」

――2人がどんな兵庫を演じられるのか楽しみです。すごく仲のよい先輩後輩に見えますが、お互いの第一印象って覚えていらしゃいますか?

木村「僕はドラマの印象ですね。子役の印象」

須賀「それで言うと、僕は『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』(2007年フジ系)の中央(千里)くんの印象! あの役すごく好きだったので」

木村「初めて会ったのはどこだっけ? 事務所?」

須賀「『鉈切り丸』の前後でしたよね、確か」

木村「そうだ。そのとき“わ〜! 須賀健太だ〜”って、ホント素人目線で見てた(笑)」

須賀「ウソでしょ(笑)。了さんは…お兄さんオーラがすごくて、受け入れてくれようとしている感というか、仲良くしよぜって空気を出してくださっていて話しやすかったのを覚えていますね」

――最初から仲がよかったんですね。『髑髏城の七人』で上弦、下弦を引っぱる捨之介役の福士蒼汰さん、宮野真守さんについてはどのような印象ですか?

木村「(下弦の)宮野さんとは(取材時)出会ったばかりなんですが、ちょこちょこと話している感じではとても物腰の柔らかい感じを受けたので、多分、飲みに行ったら距離が縮まる気がします」

須賀「(上弦の)福士くんと僕は以前、映画でご一緒しているんですが、僕より一歳上なだけとは思えないくらいに落ち着いている人なんです。余裕を感じるので、そこは頼もしいなと思います。あとは体が効くのでそこは楽しみです」

――お互い、どんなチームになりそうですか?

木村「すごく和気あいあいとしそうだなって思いました」

須賀「同じ上弦の太一さんは“Season鳥”にも出演されていて、それを見に行ったときに初めてご挨拶して。そのときにごはんにも連れて行ってくださったんですよ。“こんな人がいるんだ!”っていうくらい素敵な人で、福士くんは元々知ってますし、平間壮一さんはすごく気さくな感じで」

木村「霧丸役(上弦=平間、下弦=松岡広大)はどちらのチームもすごく動けるよね」

須賀「体が効くから楽しみですね。一応、一番元気なキャラが僕らの兵庫だから、どうしようかなって思いつつ。すごくアグレッシブなチームになりそうですね」

木村「台本は上弦と下弦とまったく変わりませんが、キャストが違うから色は違うものになっていくと思うよね」

須賀「この間、天魔王(上弦・早乙女太一、下弦・鈴木拡樹)のシーン見たんですけど、全然別モノだなって思いました。上弦と下弦で雰囲気が違う」

■ 2人が語る舞台の魅力

――非常に期待の高まる『髑髏城の七人』ですが、そんなおふたりが思う“舞台の魅力”というと何でしょうか。

木村「根本は最初から最後までその人を追って見られるということが舞台の良さだと思うんですね。その役がずっと出てくるからずっと追えるし、気持ちを切らずに綴っていけるんですけど、映像だとシーンが飛んだりして途切れる瞬間もあって。舞台はずっと繋げて見られて、しかも熱量や呼吸感がそのまま伝わってくるので、体感できるものであることが舞台と映像の違いなのではないかなと思います。あとは、生のやりとり。日に日に違うんですよね。コンディションでも違ってきますし。そういうところが、面白いと思います」

須賀「見に来てくださるお客様も作品作りに関わる重要なピースなのかなと思っていて。最後のピースというか、お客様がいるからこそ成り立つというか。公演期間においてもそうですし、お客様も毎日違う方が来ていて、それだけでも毎日違う空気感になるところも、それこそひとつ参加していただけている感覚はほかにはない場だと思います。それとフィルターを挟んでいないので、そこが一番の魅力ではないかと思います」

――それでは最後に作品への意気込みと読者へのメッセージをお願いします。

木村「上弦、下弦に関わらず一体となってこの『髑髏城の七人』の128回公演やらせていただきます。64回ずつに分けて。本当にお客様に見に来ていただいて楽しんでもらうことを前提に作るんですけど、お客様には怪我がないように祈っていてほしいなと。皆さんの『頑張れ!』という気持ちで頑張れるもんね」

須賀「それは確かです」

木村「なので、ぜひ見に来ていただいて、そして祈っていていただきたいと思います」

須賀「一番、このシリーズの中で若いキャストでお届けするので、熱量勝負で全力で汗をかいていきますので、ぜひ遊びに来ていただけたらなと思います」(ザテレビジョン・えびさわなち)

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