【SOUND JUNCTION】四方から個性派アーティストが次々と独自の世界観に誘い込む新しいライブスタイル!

日本の音楽に“翼をさずける”をテーマに、10月22日〜11月17日(金)まで開催される音楽フェスティバル「レッドブル・ミュージック・フェスティバル東京 2017」。11月4日の「SOUND JUNCTION - 渋谷音楽交差点」では、新感覚スタイルで音楽ライブを繰り広げた。

【写真を見る】“ほぼゼロ距離”のパフォーマンスで独自の翼をさずけるコムアイ/Photo by Yusuke Kashiwazaki/Red Bull Content Pool

観客を4方向から囲むように配置されたステージに、それぞれ個性的な音楽性で支持を得るアーティストが集結した本ライブ。

KICK THE CAN CREW、水曜日のカンパネラ、中田ヤスタカ、Nulbarichの4組が出演し、シークレットゲストとして加山雄三が登場。各アーティストはそれぞれユニークなステージ演出とセットリストで観客を魅了した。

■ 水曜日のカンパネラ

第一部のトップバッターを務めたのは、水曜日のカンパネラ。ファッション業界も注目を集めるコムアイは、この日、ピンクの衣装で登場した。

まるで“交差点”のように天井のLEDパネルがホールを照らす中、「ゴッホ Remix」でスタートオフしたコムアイ。コアに攻めるも、観客は思い思いに体を揺らし、コムアイの演出する世界観に浸っていた。

続いて、コムアイは「嬴政(えいせい)」を披露。中国戦国時代の秦の始皇帝の本名を題材に、「リアル脱出ゲーム×キングダム『ある大戦場からの脱出』」の主題歌として書き下ろされたこの曲を軽やかに歌い上げた。

ステージに幕を張ると「バク」が流れ出す。独特なインストゥルメンタルと演出からは何か新しい生命が宿るかのようなイメージをほうふつとさせ、異次元な空間を作り出した。曲中のコムアイのハミングや不気味な笑い声とともに、コムアイが踊る様子が影法師となって表れる独自の世界観も醸し出す。幕開きと同時に、今度は観客の方へ幕がなびく。

そのままコムアイは観客エリアに降り、観客の方へ進んでいく。ちょうど観客のど真ん中までやってきたところで幕を持って踊りだすという自由奔放なパフォーマンスを展開。“ほぼゼロ距離”のパフォーマンスでコムアイが独自の翼をさずける様子にも、観客は圧倒されていた。

そして、コムアイは間髪入れずに民族音楽趣向の「ウランちゃん」を歌い始める。曲が始まるやいなや、ライトの色が一変。辺り一面が赤く染め上げられた中、コムアイはホールのど真ん中で愉快(ゆかい)に踊っていた。

「一休さん」が流れ始めると、観客もノリノリで曲に合わせて手をたたき始める。中には「一休さん ありがとサンキュー」とコムアイがサビを歌い上げるタイミングで、「1・9・3」と指を使った振付を披露するファンの姿も。コムアイは楽しそうに踊りながら、徐々にステージの方へと移動していく。

その後は「アマノウズメ」へと曲が移り変わる。「来てくれてありがとう! これが最後の曲です。最後まで楽しんで!」とコムアイが観客に声をかけると、たちまちステージの上にミラーボールが登場。

ライトでミラーボールを照らし、ミラーボールからは無数の光が反射した。まるでディスコにいるかのような歌詞中の幻想的な雰囲気を見事に演出し、観客からは歓声が沸く。

コムアイが途中、後ろを振り返り、頭上で回るミラーボールに向かってポイントするしぐさも。実際にミラーボールを回しているかのようなポーズを決める遊び心も取り入れ、観客を最後まで魅了するパフォーマンスに、温かい拍手が送られた。

■ KICK THE CAN CREW

水曜日のカンパネラの演奏が終わると、交差して真後ろのKICK THE CAN CREWのステージがライトで照らし出された。観客はすかさず大移動をはじめ、待ちきれないファンからは歓声が上がる。KREVA、LITTLE、MCUの3人が姿を現すと、ホールは瞬く間に興奮の渦に包み込まれた。

結成20周年目となることし、ついに本格的な再始動を果たす引き金となった「千%」からスタート。ヒップホップ調の音楽に合わせて観客も腕を振り上げ、ホールはたちまちKICK THE CAN CREWの色に染まり始める。

続く「地球ブルース〜337〜」では、ラテン調のメロディーと3・3・7拍子が混じったリズムで観客の気持ちを高揚させた。観客はKREVAの合図に合わせて手をたたき、「上げろ! 上げろ! 地球を持ち上げろ!」のフレーズで、実際に持ち上げているかのように手を上げ、ポーズを取るファンも。アッパーなパーティーチューンに観客は大盛り上がり。

その後、「マルシェ」を披露したKICK THE CAN CREW。「上がってんの? 下がってんの? 皆はっきり言っとけ!」と歌い、「上がってる!」と答える部分で観客はしっかりポーズを決めていた。徐々に活気づいてきた会場を見たKREVAは、うれしそうに観客の方へマイクを向ける。乗りに乗ったKREVAが跳び始めると、観客も期待に応え、ホールを揺らした。

そんな中、KREVAは「今日はねえ、みんなレットブルから翼もらってるでしょ?」と観客に声をかける。1曲でも多く披露するために「紹介するよ」とノンストップで「GOOD TIME!」を流し、観客は興奮冷めやらぬまま踊り続けた。曲の最後でKREVAが天井を指すと、たちまち拍手が沸き起こった。

「もっともっと熱くなっていきましょう!」とKREVA。「イツナロウバ」が流れ始める。爽やかなチューンと歌詞からはどこか切なさのようなものを感じつつも、それを打ち消すかのごとくサビのラップ部分で合唱する盛り上がりを見せた。曲の繰り返しの部分で「2times!」の掛け声も挟んでいく。

そこへ、シンセサイザーのループが印象的な「sayonara sayonara」で追い打ちをかける。サビでのヒートアップはもちろん、「yeah!」の声援も忘れない。

「これが最後の曲です!」と披露したのは、名曲「アンバランス」。少年の青春時代の気持ちをテーマにしたこの曲の曲調に合わせ、会場にいる人がゆっくりと手を振る一体感を生み出した。

この光景に、KREVAは「みんな素晴らしい! どうもありがとう!」と感謝を伝え、「KICK THE CAN CREWでした。どうもありがとう!」と再び感謝を込めたあいさつで場を締めくくった。鉄板かつ最強のセットリストに惜しみない称賛の拍手が送られた。

■ Nulbarich

青白いライトがステージを照らし、「Nulbarichです。よろしくお願いします!」とボーカル・JQのあいさつとともにNulbarichが登場。美しいキーボードの音色が鳴り響き、これまでの2組とはまた一味違ったテイストに会場を染め上げていく。

早速、「It's Who We Are」を披露。ジャズやファンクを中心としたブラックミュージックに、ポップスとロックを程よく取り入れたサウンドを奏でるNulbarich。そこに甘い歌声が加わることで、グルーブ感を醸し出す。この落ち着いたメロディーに、観客は酔いしれていた。

続いて、メロウな雰囲気が漂う「Lipstick」へと曲が移り変わる。おしゃれな空間に彩られていく会場を見ながら、JQは「さあ、続いていきましょう!」と今度はソウル調で、どこか大人の魅力を感じるメロディーを持った「Spread Butter On My Bread」を流しだした。

「皆さんに1つだけお願いがあります」とJQは「on and on」と歌うよう話を切り出すと、たちまち「on and on」が掛かりだす。観客からは「on and on」の大合唱が巻き起こる。JQがあおり気味に「Hey girl 僕の声は聞こえてますか?」と歌詞中のフレーズを歌い上げると、観客からは黄色い声が飛び交った。

途中、JQは「Are you ready?」と声を張り上げ、楽しそうに歌っていた。

「ありがとうございます! あらためて、Nulbarichと申します。初めての人が多いと思うんですけれども。頑張ります。よろしくお願いします!」とあいさつすると、観客からは喜びの声が上がる。

「先輩たちの背中を追えるように、これからもよろしくお願いします!」と再びあいさつをすると、Nulbarichがこれから“新しい時代”を作っていくことを約束するかのように「NEW ERA」がスタート。アーバンでグルーヴィーなサウンドに、観客は熱狂した。

「ありがとうございます! 次の曲で最後です。本当にありがとうございました!」と感謝の気持ちを述べ、「Follow Me」が流れ出す。観客は曲に合わせて大きく手を振りながら、ディープな時間を堪能した。JQは「ありがとうございました!」と何度も礼を述べながら、鳴り止まない拍手がNulbarichを包み込んだ。

■ 中田ヤスタカ

第一部のトリを飾る中田ヤスタカが登場すると、「Source of Light」からキックオフ。打って変わって、ホールにはエレクトロダンスミュージックがあたり一面に鳴り響く。激しいサウンドに合わせて、観客は手を元気よく縦に振っていた。

スタジオが一気に最高潮に達したところで、中田は「NANIMONO(feat.米津玄師)」をドロップ。ライトが回転する演出を取り入れ、観客も音に合わせておのおの楽しんでいた。気付けば飛び跳ねる人が続出していたほどの盛り上がりを見せる。

中田は国内のアーティストだけではなく、国外のアーティストとタッグを組む、リミックスを提供するなど、その活動は幅広い。そのうち、中田が手掛けた作品のひとつである「Stay (Yasutaka Nakata Remix)」と「Love Don't Lie (feat. ROSII)」を披露した。重低音が響きわたる中、煙の演出も投下。観客の熱気はさらにヒートアップする。

次の曲へと移り変わる間、観客は拍手で間を繋げた。次第に「Crazy Crazy」へと曲が変わっていく。この曲は、きゃりーぱみゅぱみゅと、きゃりーの大ファンだという、世界中に注目を集めるシンガーソングライター・Charli XCXが夢の競演を遂げたことで一躍注目を集めている。

続くダンスチューンはPerfumeの「If you wanna」。曲に合わせて手をたたく観客のボルテージが上がると同じタイミングで、またしてもスモークの演出を取り入れる。

その後はCM曲にもなった、フューチャーベースを取り入れたサウンドが特徴的な「White Cube」を流す。さらに、飯豊まりえと武田玲奈がW主演を務めた青春コメディー「マジで航海してます。」(2017年、TBSほか)のオープニングテーマにもなった「Jump in Tonight(feat. 眞白桃々)」で畳み掛けていく。

中田は最後にレッドブル・ミュージック・フェスティバル東京 2017「SOUND JUNCTION - 渋谷音楽交差点」のテーマソングとなった「Give You More」を披露し、第一部を締めくくった。

■ 日本のポップスカバー・アレンジ曲を各アーティストが披露!

「古き良き日本音楽史は変わって行く」というナレーターが流れるとともに、第二部が開幕。日本の音楽に焦点をあて、日本のポップスカバー・アレンジ曲を各アーティストが特別に披露した。

最初に披露したのは、水曜日のカンパネラ。コムアイが青い衣装に着替えて登場すると、加山雄三の名曲「海 その愛」をアカペラで歌いはじめ、観客を魅了した。

「皆さんありがとうございます! スペシャルゲストお呼びしましょうか。加山雄三さん!!」とコムアイが突然、加山を呼び込むと、シークレットゲストの加山が姿を現した。どよめきと大歓声が上がる中、加山が歌い始めると観客は静まり返り、加山の歌声にじっと耳を傾ける。

その後、加山とコムアイがデュエットを組む。一通り歌い終わると、コムアイは「さあ、皆さん!」と観客に元気よく声をかけ、たちまち会場は大合唱となり、この日一番の盛り上がりを見せた。

加山が真っ赤なエレキギターを構えると、会場からはさらなるどよめきが起こり、大興奮に包まれる。加山はそのまま、続いて登場したNulbarichと「Black Sand Beach」のギターセッションを繰り広げ、観客は世代問わず引き込まれていた。

その流れで、Nulbarichはアーバンな雰囲気でアレンジした「あなたに会えてよかった」をしっとりと歌い上げる。

続く中田は、プロデュースを手掛ける、きゃりーぱみゅぱみゅの「ファッションモンスター」を大胆にアレンジしたマッシュアップを披露し、会場の温度をヒートアップさせる。

大トリには、KICK THE CAN CREWが登場。11月8日(水)に初めての配信リリースが決定した、入手困難な幻のシングル「クリスマス・イブRap」を披露した。「レッドブルの下で!」とこの日に合わせてアレンジした歌で披露すると、観客は大いに盛り上がる。

誰もが知る山下達郎の名曲をヒップホップ調にアレンジしたこの楽曲で、会場は少し早いクリスマスモードに包まれた。

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