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日本を代表する笑いのカリスマ・松本の原動力となっている「秋子さん」の存在

 ツイッターのリプライや“いいね”の多さが、芸能人ではトップクラスのダウンタウン・松本人志。東野幸治らがMCを務め、松本がレギュラーコメンテーターとして出演中の『ワイドナショー』(フジテレビ系)には、某大手Webサイトの記者が3人がかりでチェックして、速報記事にしているというから、その“バズリ方”は大きいようだ。

 お笑い芸人は、自身の生い立ちから近況、友人、身内までのすべてを笑いに変換する。特に、松本のような関西芸人は、自虐な域にもダイブする。これまでにも、弟の知名度を利用する兄、離婚したときに電子レンジ1個だけを持って帰ってきた姉、「折り合いが良くなかった」亡き父・譲一さん(享年81歳)との思い出、そんな譲一さんの葬儀で見せた母・秋子さんの驚きの言動など、一見するとネガティブな実話を、すべてすべらない話に替えてきた。ルーツとなっているのは、貧乏な幼少期を明るさと知恵で支えた秋子さんだ。

 04年のクリスマスシーズンに、作詞が松本、作曲&編曲が槇原敬之による共作『チキンライス』がリリースされているが、この歌詞は、松本の幼いころの原風景。「たまの外食で高いものを頼むと、2度と連れて来てもらえないような気がして、親に気を遣って、安いチキンライス」と、等身大の歌詞を綴っている。

 伝説のコント番組『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジ系)にも、秋子さんはたびたび出演。といってもご本人ではなく、秋子さんがモデルとなった大人気コント“おかんとマー君”だ。おかんを松本、息子のマー君を相方の浜田雅功が演じたが、この台本を書いていたのは松本。小さいころ、実際に親子で交わした会話がベースとなっていた。同番組ではさかんに、「母の秋子」がコントやフリートークで登場していた。

 幼なじみで、ダウンタウンの最強ブレーンである構成作家・高須光聖さんとの深夜ラジオ『放送室』(TOKYO FM)にも、秋子さんが登場。こちらもやはり本人ではなく、秋子さんが趣味で作っていた俳句を詠みあげて、老人の労を笑いで称える内容だった。

 しかし、時にはメディア露出もある。06年、特番の『お笑い芸人親子で漫才王座決定戦スペシャル』(フジ系)では、リアルな親子漫才を披露。『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)にも、出ている。同番組は身内ネタが豊富とあって、たった1度、譲一さんも69歳のときに出演している。

 譲一さんが亡くなったのは、14年8月。そのおよそ2か月後、松本は芸歴35年にして初の単独ローカル冠番組『松本家の休日』(朝日放送)をスタートさせている。“おかんとマー君”をおよそ20年ぶりに復刻させるべく、“松本家のお母ちゃん”となって女装しているのだ。

 これは、父の逝去によって独り身となった秋子さんの寂しさを埋めるため、そして、番組収録を理由に帰省するためにはじめた冠番組だと推測される。家族4人で、安く楽しむ休日がモチーフになっているのも、やはり松本の原風景といえよう。

 秋子さんは、松本が監督を務めた映画『さや侍』(11年)が公開されたとき、「立て続けに3回観た」という。54歳になった“日本を代表する笑いのカリスマ”松本も、母にとっては一生かわいい子ども…なのだ。
(伊藤雅奈子) </span>

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