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小林賢太郎が語る「テクネ 映像の教室」のこだわりとは

技術の革新やインターネットの普及により、さらに大きな広がりを見せている映像の世界。そんな中、NHK Eテレの「テクネ 映像の教室」では、名作映像を制作過程と合わせて見せる「クリエイティブ・プロセス」と、さまざまな映像の第一歩である“コンテ”を紹介する「コンテ・テクネ」の2つの新企画を、8月26日(土)、9月2日(土)、9日(土)夜0時25分から放送する。映像の技術を分かりやすく、新しい表現で紹介する同番組に参加している小林賢太郎にインタビューを行い、番組への思いや創作の秘密を聞いた。

【写真を見る】「テクネ」のために作られた衣装とは/(C)NHK

■ 作品の発想は24時間体制

――今回のオファーが来た時はどう思いましたか?

まだ続くんだなと思いました(笑)。前のシリーズもずっと参加していて、引き続きお手伝いさせていただけるということがうれしかったですね。好きな番組なので。

――レギュラー出演されているテレビ番組は「小林賢太郎テレビ」(NHK BSプレミアム)と、この「テクネ」のみですが、あまりテレビに出ない理由は何でしょうか?

僕の仕事の比率は、裏方の仕事が9割で、出演者としての仕事は1割くらいです。1見たら、見えないところで9働いていると思ってください(笑)。例えば「小林賢太郎テレビ」は、脚本書くのに1、2カ月はかかります。さらに絵コンテ作って稽古してリハーサルして収録して編集してと、オンエアまでにはさまざまな工程があります。

僕はそのほとんどに携わっていますから、番組1本作るのに年間の3カ月は埋まっています。だから、こんなもんじゃないですかねえ。舞台や出版の仕事もさせてもらってますので。

――普段、どのような時に作品の発想が思い浮かぶんですか?

もうそれは…作る時間に作ろうとして作る、という感じではないんですよね。24時間体制です。そういうふうに生きているというか。今こうしてインタビューを受けている間にも、途中で1個アイデアが浮かんでいまして、実は、今メモをしたい(笑)。

――ちなみに、今思い浮かんだというのはどんなアイデアなんでしょうか?

あなた(インタビュアー)のお名刺を見てたらね、お名前に“赤”の字が入ってるじゃないですか。で、身に着けているものにも赤い色が入っていたので…もし登場人物が“青木さん”とか“白石さん”とか、名前に色が付いている人ばかりの作品を作るとしたら、それぞれの色のものを身に着けてれば、観客は名前を覚えやすくていいかもなあ、と、そのサスペンダーを見て思いました(笑)。

こういうアイデア未満の「…ということがあったら面白いかもな」ぐらいのことって誰にだってあると思うんですよね。

それを、病的に頭の中に付箋を貼っていくっていう癖があって。で、いざ何かの締め切りがきた時だとか、「テクネ」でこういう技法をショートムービーで紹介したいんですって言われたら、その時にゼロから考え始めるんじゃなくて「あ、だったらあの時の付箋が使えるな」っていうふうに出してくるというような感じですね。

■ アイデアを可能な限りぶっこんでいる

――2015年から参加されている「せつめいテクネ」のコーナーで、小林さんの制作に生かされたものなどはありましたか?

あります! あります! コーナーの中で12種類の映像技法を説明しているんですけど、僕自身も勉強しながらやっていました。なんか学校に通ってるみたいで楽しかったです(笑)。

――映像のための小道具や、いろんなところに気が利いた装飾が施されているコーナーですよね。

そうですね。「せつめいテクネ」の「シンクロ」という映像では、音がテーマだったので、小道具で使う箱の表面に、楽器模様の包装紙を買ってきて貼ったり。もうとにかくアイデアを可能な限りぶっこんでますね。

――小林さんの衣装にもこだわりがあるんでしょうか?

これは、スタイリストの伊賀大介さんがこの番組のために作ってくれた衣装なんです。袖を見てください。ボールが跳ねるアニメーションのようなデザインになっているでしょ?映像の番組なので、映像にまつわるデザインがいろいろ施してあって、襟の部分は、フィルムの縁をイメージしています。

あと黒いエプロンもセットになっているんですが、それには刺しゅうやプリントで四角がいくつか配置されているんです。それが、4:3だったり、16:9だったりと映像の画面にあり得る縦横比の四角でデザインされています。実はこのキャラクターには、みんなのアイデアがぎゅーっと詰まっているんです。

――今回からの新企画「コンテ・テクネ」では、さまざまなクリエーターの描いた絵コンテを紹介していますが、実際に企画に参加してみてどうでしたか?

僕自身も作り手なので、説得力を持って視聴者に紹介できたらいいなと思いました。「何がこのコンテの面白いところなのか」「なぜこの絵コンテからあの映像にジャンプすることがすごいことなのか」っていうことを、正確にお伝えしたいです。

――小林さんも絵コンテを描くことはありますか?

めちゃくちゃ描いてますよ! 僕の絵コンテの特徴としては、字も絵も多いってことです。たくさんの絵の周りに注意書きのような字も書いちゃうので。

映像作品は何人かのチームで作っていきますので、絵コンテはスタッフの皆さんに「あ、小林賢太郎はこういう意図でこういう画が作りたいんだ、じゃあこうだろう」って判断していただけるための材料作りだと思っています。なので、できるだけ丁寧に書き込むようにしています。

「東京五輪音頭 - 2020 - 」のミュージックビデオ制作でも、絵コンテをたくさん描いたので、そのうちどこかで紹介できたらいいですね。

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